二一世紀、軍事ライターの端くれだった俺、鳥飼理人はある日突然、1940年に異世界精神転移した。
そこは俺の知る第二次大戦世界とかなり異なっていた。ドイツの国名はゲルマニアに、スイスはリンデベルンと名を変えた異世界だ。だが何よりの違いはドラゴンが空を飛び、貴重な軍事戦力として活用されていたことだ。
俺はこの異世界でドラゴンナイト──龍に騎乗する者として戦うことになった。相棒は精神転移時の母体となった黒田彩夏。俺は彩夏の身体を借り、彩夏は俺の心の中に住み、壊れた俺の記憶を組み直す図書館員に。奇妙な二人三脚の中、俺たち二人の戦いが始まる。