主人公の月島優菜(つきしま
ゆうな)14歳、中学2年生。
両親と弟妹四人の七人大家族の長女として、家事、育児、一家の切り盛りの全てを担う過酷な毎日を送っていた。自分の人生がないことに疲弊しきっていた優菜は、ある日、弟をかばって交通事故に遭い、命を落とす。死の瞬間、優菜は長女の役割からの解放に安堵を覚える。
次に目覚めた異世界で、優菜は前世での「献身の魂」を認められ、第二の人生とチート能力を与えられる。与えられたのは、家事全般を常人の七倍の効率で行う【家政術師(ハウスキーパー・マスター)】という究極の主婦スキルだった。
チート能力がまさかの「家事スキル」であることに優菜は戸惑う。さらに転生した先は、食糧が尽きかけた辺境の孤児院。そこには、飢えた六人の孤児たちが優菜を待っていた。優菜の異世界生活は、望まぬ形で再スタートを切るのだった。