あなたが知ることのない、もうひとつの東京の話をしよう。
オムニバス形式で綴られる怪異×警察×異能力捜査。
隠された事件を極秘解決する異能者たちの戦いが始まる──。
古い刑事たちの間に伝わる都市伝説がある。
「奇妙な事件が起きると、"マルトク案件"って囁かれるんだよ」
警視庁の地下、誰にも知られてはならない部屋。
その名を、特異事案対策室という。
選ばれた者だけが入るその部署には、異能を得た者、神隠しから戻った者──怪異に人生を狂わされた者たちが集っている。
彼らの任務は、表向きには記録に残すことの出来ない怪異に人知れず"対処"し、この街の平穏を維持すること。
呪いも、都市伝説も、そして願いも。
すべては誰かの心が形を成した"人ならざるもの"。
退治でもなく、救済でもない。
ただ、その都度、最も"まっとう"な方法で、
恐れや祈りの形をした何かと向き合っていく。
これは、"マルトク案件"と囁かれた、未解決事件のその後。
誰にも知られることのない、裏側の捜査録である。
──さあ、始めましょうか。
"裏側"に潜むこの都市の記憶を、ひとつずつ。
(月・水・金
更新予定)
※エピソードの時系列はバラバラです。
※Xの作品アカウントでは告知の他、怪異の正体のヒントや140字怪異録等も発信中。
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