突然異世界に転生した、高校生の深水加奈(ふかみかな)。
目が覚めると、精霊たちが住まう神秘の森にいた。
そこは精霊たちが息づく、魔法のある異世界。
そして彼女は、なぜか精霊の姿を見、会話ができる特別な力を持っていた。
やがて王都からの使者が現れ、加奈は「聖女候補」として王立学院に招かれることに――。
明るいミリア、努力家のサラ。
そして、孤高の第一王子、レイナルトとの出会い。
不安だったこの世界に、少しずつ大切な居場所ができていく。
やがて迫りくる隣国の影。
平穏は脆くも崩れ、精霊の加護をめぐる陰謀と、数奇な出会いが彼女の運命を動かしていく。
これは、精霊と心を重ねる少女が紡ぐ、静かで、優しい成長の物語。