遥古の時代——
人と精霊が友として歩み、
その契りによって栄華を極めた国があった。
時は流れ、人々は次第に“約束”を忘れ、
精霊を力として使役し、
やがて世界からその姿を失わせた。
それから数百年——。
失われたはずの契約をその身に宿し、
ひとりの少女が生まれる。
黒髪金眼。
『忌子』
『悪魔の子』
『災厄を呼ぶ存在』
そう呼ばれ、公爵家の離宮に封じられた少女。
公爵令嬢オーレジア・シュヴァルツェンヴェルク。
孤独な彼女を支えたのは、
乳母であり侍女でもあるマリーと、
魂で結ばれた異世界の少女だけだった。
だが——
精霊たちは彼女を待っていた。
そして愛したのだ。
失われた神話の続きを託すように。
あるときは商人、
またあるときは冒険者として旅をし、
信頼できる仲間たちと出会い、
不条理な世界と運命に抗いながら、
彼女たちは少しずつ真実へと近づいていく。
忘れられた約束。
歪められた歴史。
そして王国に隠された秘密。
これは——
精霊に愛されすぎた少女たちが、
笑い、泣き、時に戦いながら、
世界を正し、導いていく物語。
私がいらない?
——そんなの関係ない!
世界に見捨てられた少女たちは、
本当の幸せを手に入れるため、
やがて世界の運命そのものを塗り替えていく。