アルティナウス王国の第二王女リディアは、今日も家族の尻拭いに追われていた。
遊び惚ける兄に、男漁りにいそしむ姉。
政務に明け暮れるのは十六歳のリディア一人。しかも婚約者は、親ほど年の離れた女好きの中年公爵。
「このまま一生、貧乏くじを引かされるのかなぁ」と嘆息する日々。
そんなある日、父王が隣国セクレトスの第二王子フリードリヒを連れて帰国する。
若くして「冷血王子」と恐れられる彼との人質婚を命じられ、リディアは祖国を守るため、竜が住まう国へ嫁ぐことに。
だが成人の証である洗礼の儀式で、彼女に告げられた名は、百年に一人とされる「星の乙女」だった。
望まぬ聖号に教会はざわめき、王宮の思惑も動き出す。
「神様、その聖号は返品できますか?」
『いや~無理かな~』
神の無責任な声に絶望しながらも、リディアはフリードリヒと手を取り、聖号がもたらす危機を越えて、自分の幸せな結婚生活を掴みにいく!