現代日本の父と息子が、突如として古代の宮崎――“日向の国”にタイムスリップ。
そこは、まだ「倭国」と呼ばれ、神々と人々が共に生きていた時代だった。
狩り、飢え、信仰、そして戦。
電波の届かない世界で、父は“知識”を、息子は“生きる力”を頼りに歩き出す。
鹿の神・鹿光(しかみつ)に導かれ、二人がたどり着くのは、
邪馬台国“らへん”――。
歴史の教科書にも、神話にも書かれなかった倭国の物語がいま始まる。
※本作は現在進行中の漫画原作企画の小説版です。
史実とは異なる創作的要素を多く含みます。
考古学的な正確さよりも、「神々がまだ人と共にいた頃の空気」を描くことを目指しています。
史実に詳しい方も、どうか温かい目でお読みいただければ幸いです。