精霊術――「先天的に使える能力」である超能力と「後天的に学ぶ技術」である魔術の二つから成る、もう一つの科学。
精霊術を使える者は「術師」と呼ばれ、精霊術を知らぬ者たちの世界と分け隔てたところで、もう一つの社会「術師界」を営んでいた。……
できて「あたり前」のことが、何一つできない高校生・青梅賢治。
哲学が好きで読書家である以外に、何の取り柄も趣味もない彼は鬱屈とした日々を送っていた。
だがある日、賢治の目の前に魔術を使う大男に追われる少女・因幡現世に遭遇する。
現世は、全宇宙のエネルギーが集まる異空間「霊極」にアクセスすることができる超能力〔門〕を持っている術師であり、悪の術師たちにその力を狙われているのだ。
悪の術師に追いつめられる二人。しかしその時、現世と感情を共鳴した賢治は、現世の超能力を共有して全宇宙のエネルギーとアクセスし、精霊術――魔術が使えるようになる。
賢治と現世は〔門〕の力を頼れる仲間の術師たちとともに守り抜いて、「霊極」の謎を解き明かしたものに与えられる術師の最高の位階、「魔導師
アデプト」の称号を目指すことになる。
だが術師の世界は、能力、貧富、人種、血筋、宗教などによる差別や偏見が渦巻く分断と混迷を極める世界であった……
解き明かされる世界の謎に胸を弾ませるともに、人間としての「正しさ」とは何かを問う、現代ダークファンタジー。
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