三十八歳の万年平騎士・バルドは、酒と干し肉を愛する泥臭いオッサン……のはずだった。しかしある朝目覚めると、なぜか一切の傷跡がない絶世の銀髪美少女に変貌し、しかも規格外の浄化能力を持つ最強の聖女になっていた!
もし教会にこの力がバレれば、王都の奥深くに一生幽閉され、酒もつまみも禁止の退屈な祈りの生活が待っている。自由なオッサンライフを取り戻すため、バルドは軍医のゲラン爺さんと結託。自身の姪っ子である「ヴァル」を名乗り、辺境砦で必死に正体を隠し通すことを決意する。
しかし、オッサンのガサツな内面とは裏腹に、その可憐すぎる外見と無意識に漏れ出す聖なる力は、砦の男たちを次々と魅了し、彼らを過激なファンクラブへと変貌させてしまう。
さらに、異常な聖気を察知して王都からやってきた冷酷なイケメン異端審問官・ユリウスの尋問を受けるが、バルドの「痛いのは嫌だ」という無意識の超・浄化魔法が暴走。恐ろしい拷問部屋を一瞬で極上のお花畑へとリフォームしてしまい、結果的にユリウスを「聖女様をお守りする!」と付きまとうヤンデレ気味の狂信者へとクラスチェンジさせてしまう。
男たちの暑苦しい愛情と、ユリウスの重すぎる護衛の板挟みになり、精神的ストレスが限界突破したバルド。ゲラン爺さんの助けを借り、一時の癒やしを求めて女子校の大浴場へ密かにテレポートするが、そこでもただのお湯を「究極の若返りの霊泉」に変異させてしまい、学園の首席アリアや中年の教師陣にまで女神と崇められる大惨事に発展する。
果たして、中身は酒飲みのオッサンである美少女聖女ヴァル(バルド)は、自らの貞操と平穏を守り抜き、愛しのエールと干し肉を味わえる日を取り戻すことができるのか!?
絶対にバレてはいけない、前途多難なドタバタ隠蔽コメディ