ホラーの舞台に役者が登らなかった世界はどうなるか?
2023年9月3日、自転車で転んだことをきっかけに、「僕」ホーリー・ヒジリは、この世界が「俺」が、やりこんだホラーゲームの世界であることと、自分がホラーゲームの冒頭で惨殺されるモブキャラであることを思い出す。
「すべてのホラーをここに」をテーマに作られた人気ゲーム「リドル・クロス・デスティニー」通称RCD。
ゲーム史に残る理不尽、高難度ゲーをやりこんだ「俺」の記憶を頼り、ホーリー君は自分の生存とバットエンドを防ぐために、シリーズの主人公である、ラルフ・アルフレッドを頼るが、ゲームの開始時期でないラルフはホーリー君の言葉に半信半疑で、頼りにならない。
「僕は、どうにかするしかない。」
主人公が頼りにならないと分かったホーリー君は、「俺」の記憶を頼りに、ゲームのストーリーが発生するフラグをへし折るべく、ゲームのラスボスと交流をしたり、証拠を集めて警察に通報したりと、さまざまに画策する。
少年のささやかな抵抗だが、それをきっかけに、世界のシナリオは、ゲームとは大きく異なる流れへと変わっていき、そのつけは「黒幕」や「悪役」へ応報されていく。
が、少年は日常を守ることに必死で気づず、今日もフラグを折る方法を画策する。