国の西側の防衛を任されているのが、ガトレアール辺境伯爵、その人である。今日も何事もなく過ごしていると一通の手紙が妹から届いた。
「王都に来いと?」
妹のわがままの手紙に姉である辺境伯爵は渋るが、重い腰を上げて王都に向かう。
その裏では、既に事は動いていた。
王太子の誕生パーティーで起こった婚約破棄。王弟の画策による下準備。隣国の思惑。
何も知らずに王都に向かう辺境伯爵は、婚約破棄から起こる事柄に巻き込まれていくのだった。
「いや、私は結婚する気はないのだが?」
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*月、金曜日の週二回投稿です。