軍事魔法こそがすべてとされる王国。
辺境伯令嬢リリアは、王太子の婚約者でありながら「生活魔法しか使えない」という理由で婚約を破棄されてしまう。
王太子は王と王妃が不在の隙に、新たな婚約者を勝手に決めてしまったのだ。
王国に居場所を失ったリリアは隣国へ渡る。
そこで彼女は、自分の生活魔法が社会を変える力を持っていることに気付く。
水を生み出す魔法。
食料を長期保存する魔法。
寒さを消す暖房魔法。
それらは戦争ではなく、人々の生活を根本から豊かにする魔法だった。
やがて隣国の宰相エリオットは、彼女の才能を見抜く。
「その魔法は兵器より価値がある。世界を変えられる」
二人は世界初の制度――
魔法特許制度を作り、発明家が集まる都市を建設する。
すると魔法技術は爆発的に発展し、隣国は急速に繁栄していく。
一方、生活魔法を軽視した王国は次第に衰退。
ついには王太子が助けを求めてくるが……
これは、婚約破棄された少女が
世界最大の魔法都市を作り上げる物語。