【あらすじ】
東の大国・凪之国。身寄りをなくした五歳の難民・青(せい)は、圧倒的な強さで妖獣を屠った男に命を救われる。
男の名は藍鬼(らんき)、この時、二十九歳。彼は国を影から支える特殊技能職――「毒術師(毒使い)」の高位術師だった。
藍鬼の強さに憧れ「弟子になりたい」と決意した青。冷たくあしらわれても、青は男の元へ通い詰める。
やがてその熱意は、孤独だった男の心を少しずつ溶かし、二人は師弟としての絆を結んでいく。
だが師・藍鬼が背負っていた宿命は重く、残酷なものだった。
青は藍鬼に背き、そして藍鬼の背を追い求めていく。
師弟、幼馴染、やがて出会う親友――ブロマンス×和風ファンタジー叙事詩
【世界設定】
和風ファンタジーの世界。
物語の舞台は、東の大国の一つ「凪之国」。
「法軍」と呼ばれる国軍が、人々を妖魔や賊などの脅威から守っている。
タイトルの「毒使い」は、その法軍に属する「技能師」と呼ばれる技術職の一つである「毒術師」を指す。