「――腹が減った……死ぬ……」
山に籠り、細々と生き永らえていた真祖のヴァンパイア、テネリスは、長らく血が得られずに飢餓に喘いでいた。
その状況に痺れを切らし、街へ下りたテネリスを出迎えたのは、知らぬ間にゴーストタウンと化していた街であった。
そんな中、謎の魔物に襲われていた人間を助け、どうにか血を得るも、誤解の末に敵視され、弁明する間もなく突然現れた魔法少女なる存在に攻撃されてしまう。
その後、何とか生き延びて転がり込んだ治療院で生活しつつ、現代社会で活躍する魔法少女を見て、ふとテネリスはある考えに辿り着く。
「そうか。正当性のある暴力は、肯定されるのか」
これは、そんなテネリスが魔法少女に代わって悪党を懲らしめたり、配信活動を行って、ヴァンパイアとしての立場を確立していくお話。
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