「お前を愛することはない」と婚約者に告げられ、あっさり捨てられた没落寸前の伯爵令嬢シルヴィア。
実家は借金まみれ、このままでは一家離散待ったなし――そんな彼女の元に届いたのは、“黒薔薇の騎士”と恐れられる辺境伯カシアンからの求婚だった。
条件はただ一つ。
「全ての負債を肩代わりする代わりに、彼の元へ嫁ぐこと」
怪しすぎる話に警戒しつつも、背に腹は代えられないと辺境へ向かうシルヴィア。
しかしそこで待っていたのは、黒薔薇に囲まれた美しい“檻”と――
「貴女を一生、ここから逃がしません」
重すぎるほどの執着と、過剰すぎるほどの溺愛だった。
……とはいえ。
衣食住は完璧、仕事も快適、環境は最高。
「多少の囲い込みは必要経費」と割り切ったシルヴィアは、むしろその執着を合理的に使いこなすことにする。
これは、囲われたはずの令嬢が、
いつの間にか主導権を握っていく物語。