平々凡々でどこにでもいるような男子高校生、榎本彰(えのもとあきら)はその人生の中で一つの大きな勘違いをしていた。
それは、彼の幼馴染である二宮凉夏(にのみやすずか)がツンデレであるという勘違いだ。
10年もの間、凉夏をツンデレだと盲信し付き纏っていた彰は、高校入学直後、残酷な現実を突きつけられる。
「えーっと……ごめんなさい、私、ツンデレとかそういうのじゃないの……」
「………………え?」
そんな言葉によって勘違いから現実に引き戻された彰は、絶望の中で唯一の答えを見つけ出す。
「凉夏とまた仲良くなりてえなあ……」
これは、一人の女の子に嫌われた男の子が、ちょっとだけ傷つきながらも前に進む物語。