「魔法で直せば一瞬だ。お前の手作業は時間の無駄なんだよ」
そう言われて勇者パーティを追放されたシスター、エリス。
彼女の魔法は弱く、華々しい活躍はできない。
けれど彼女には、物の声を聞くような『構造把握』の力と、前世から受け継いだ『DIY(日曜大工)』の知識があった。
傷心のまま辺境の村「ココン」に流れ着いた彼女は、一軒のボロ家と出会う。
隙間風だらけの壁、腐りかけた床、雑草だらけの庭。
けれど、エリスの目には輝いて見えた。
「直せる。ここなら、私だけの素敵なお家が作れる!」
釘を使わない家具作り、魔法を応用した木材乾燥、野菜の品種改良。
魔法文明が見落としていた「手間暇かけた技術」で、エリスは貧しい村を少しずつ豊かに変えていく。
やがてその家には、行き場を失った狼の少女や、ツンデレな猫の獣人が集まってきて……?
不器用なシスターが、壊れた家と、傷ついた心を修繕していく。
優しくて温かい、手作りのスローライフ・ファンタジー