名門ヴァルハイト家の次男アレクは、幼少期より類稀なる分析力から「神童」と呼ばれていた。しかし五歳で授かったのは、最弱の生活系スキル【部屋で快適に過ごす(ランクF)】。
周囲が落胆し落ちこぼれ扱いする中、当のアレクだけはショックを受けることもなく、至って真面目にスキルの「真の法則」を十年間淡々と検証し続けていた――。
そして十五歳。予備校の最終実技試験で、荷物持ちとして初級ダンジョンへ連れ出されたアレク。
班員たちが騒ぎ立てる中、彼は至ってマイペースにスキルを発動する。
――「壁と天井があるなら、ここも僕の部屋だな」
独自の解釈でダンジョンの概念を静かに書き換えていく、省エネ天才少年のローテンション・快適ファンタジー。