その日、ヴィンセント・アルドリッジは神の前で声高に誓った。
ーー生涯、あなたを愛さない、と
参列者は皆、騒然とし、軽蔑の視線を送る。
当たり前だ。
彼が娶った女は、社交界の高嶺の花。男たちが喉から手が出るほどに渇望したアウローラ・ヴァレンティアなのだから。
だが、誰も知らない。
この最低発言で彼が勝ち取ったものが、彼女からの全幅の信頼であることを。
この物語は、美しすぎるがゆえに男性不信となった妻アウローラと、そんな彼女の愛するがゆえに恋心をひた隠す夫ヴィンセントの世にも奇妙な恋のお話。