母親の身分の低さから離宮へと追いやられ、冷遇されて育ったオディウム王国の第四王女アリシア。やがて成長したアリシアに、とある縁談が持ち上がる。相手は海を隔てた新興国フィニスの王甥にして公爵令息であり、『冷酷宰相』と恐れられるルキウス。冷遇必至の政略結婚をアリシアが唯々諾々と受け入れたのには、実は理由があった。アリシアは予知夢を見ることができるという『夢見の力』を有しており、結婚も冷遇もある程度のことはお見通しだったのだ。冷遇されて我慢し続けるなんてもう勘弁、輿入れのどさくさに紛れて逃げ出してしまえ、と思っていたのに、夢見の力のせいであれこれと騒動に巻き込まれるアリシア。そんなアリシアにルキウスは興味を示し、未来予知の力にも気づき始めて――? すべてのしがらみから逃げ出したい元王女と、そんな妻を絶対に逃がしたくない冷酷宰相のお話です。
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