昔々、神は危惧した。
自分が作り出した存在である感情を持つモノたちが罪という咎めを背負うことを恐れなくなったからだ。
そんなある日、神はとある存在を作り出した。
それは罪という咎めを許さない者
それは罪という咎めを背負う者を許さない者
そのような存在を神は『罪狩り』と名付けた。
罪狩りは負の感情に塗れた罪人から見ると言わば『執行人』と呼ぶべき存在であった。
神から与えられた力によって罪狩りは影ながら暗躍し、世界に蔓延る罪人たちを文字通り狩り続け、そして罪狩りたちも力を与えた神に歪な忠誠に近いものを持って生きていた。
そして、これはそんな罪狩りの御話である。