緑深い森の奥、知る人のない村で母と兄二人と共にささやかな暮らしを営んでいた少女、ハル。
嵐の夜に迷い込んできたその羊はヒトの言葉を喋った―――天空神ルーミルの眷属、ラタミルの雛を元いた天空神の領域へ帰すため、そして一年前に王都へ出かけたきりの母から送られてきた手紙に呼ばれ、ハルは頼もしい兄二人と共に、王都エルグラートを目指し連合王国内を巡る旅に出る。
香りで精霊を呼び出す魔法『オーダー』
ハルは様々な精霊の力を借り、妖精や、竜と出会い、旅を続ける。
だが彼女は知らずにいた。
自らが連合王国、如いてはこの世界をも揺るがす危機の鍵となる存在であると。
行く手に待ち受ける大きな選択、その時彼女は何を選ぶのか―――