「ヴィクトル、お前はクビだ。後ろで突っ立っているだけの寄生虫はもういらない」
魔導士のヴィクトルは、ある日突然、勇者パーティから追放を言い渡された。
だが、彼らは知らなかった。ヴィクトルが神業的な『支援魔法(バフ)』と『弱体化魔法(デバフ)』、そして『超高速の演算処理』によって、パーティの全火力を底上げし、敵を無力化していたことを。
――ヴィクトルが抜けた瞬間、勇者パーティは最弱へ転落。
連戦連敗、依頼失敗、仲間割れ。「あの時、誰が俺たちを守っていたんだ!?」と気づいた頃にはもう遅い。
一方、自由の身になったヴィクトルは、王都で念願の隠居生活をスタートさせる。
拾ったトカゲ(実は世界を滅ぼす災厄竜)のポチを愛でたり、押しかけてきた銀髪の美少女(実は世界最強の氷術師)のアリアを弟子にしたり。
さらには、竜王の娘まで「お嫁さんにして!」と転がり込んできて!?
「え? 勇者たちが泣きついてきてる? 知らん。俺は今、ポチの散歩で忙しいんだ」
これは、規格外の支援術師が無自覚に世界を救い(あるいは壊し)、「自分はただの一般人」と言い張りながら、最強の同居人たちとスローライフ(大嘘)を送る物語。