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心理ドラマ×卓球
心を閉ざし、感情をノイズとして処理する少女、静寂しおり。
過去のトラウマから自己肯定感を失った彼女が唯一、自身の存在を証明できる場所――それは、物理法則と駆け引きだけが支配する、卓球の世界だった。
祖父母に与えられた家で、一人、孤独な鍛錬に明け暮れる日々。
その手に握られるのは、表に攻撃の裏ソフト、裏に変化のスーパーアンチを貼り合わせた、常識外れの「異端」のラケット。体躯で劣る彼女が勝利を掴むための、唯一無二の戦術だ。
中学校の卓球部へと足を踏み入れた彼女の特異なプレースタイルは、瞬く間に波紋を呼ぶ。顧問や先輩たちの困惑をよそに、しおりは圧倒的な技術と、相手を解析する冷徹な知性で、周囲を驚かせていく。
これは、孤独な少女が「異端の白球使い」として、卓球界の常識を塗り替え、自らの存在を証明していく物語。
その輝かしい軌跡は、時に彼女を更なる孤独へと誘い、そして、まだ見ぬ悪夢の始まりを告げるのかもしれない。