記憶喪失により己の過去を知らぬまま、とあるギルドで雑用係として育ったリオティス。
無能だからと周りから蔑まれる日々の中、リオティスは自身を救ってくれた恩人と、大好きな少女のために生きてきた。
だが、恩人の死をきっかけに、リオティスは全てを失うことになる。
裏切られ、絶望し、孤独となったリオティスに残ったのは、引き換えに手にした強大な力と愛する少女の想いだけ。
もはや彼には生きる目的が無く、誰かを愛することも、信じることすらも出来なくなっていた。
そんなリオティスの前に現れたひとりの少女。
偶然助けただけの彼女との出会いが、彼の運命を大きく変えることとなるーー。
「私と、ギルドに入ってください!!」
これは全てを失ったひとりの男が、もう一度大切な何かを見つける〝始まり〟の物語。