暗殺組織〈黒鍵〉の殺し屋として育てられた孤児の少女、リシェル。ある日彼女に下された任務は、武力で大陸を席巻するエルネスト皇国の第一皇子、ディランの暗殺だった。
しかし、標的となった皇子には奇妙な呪いがかけられていた。
「慈愛の女神の呪い」——彼を愛した者にしか、彼を殺すことはできないという。
彼を殺すためには、彼を”愛さなければならない”。
敗戦国の令嬢に扮してディランのもとへ嫁いだリシェルは、あらゆる手段で死なない夫を殺しにかかるが、リシェルにちょっかいをかけてくる皇太子や、ディランの元婚約者と噂される令嬢もやたらと絡んできて、思うように進まない。
おまけにディランの周囲は何かと物騒で、リシェルもまた危険に晒される日々を送ることになる。
二人して危険を掻い潜る中で、いつしか芽生えた気持ちは愛なのか、それとも……。
呪われた皇子と、愛を信じぬ暗殺者が織りなす、究極の「愛」の物語。
＊R15は保険＊タイトル変更しました