陰キャでぼっちで社畜な「俺」は、気づけば見知らぬ世界の森の泉になっていた。
名前すら思い出せないのに、浮かぶのはクソみたいな記憶ばかり。顔も手足もなく、文明もない水底で、耐え難い孤独と退屈を紛らわす唯一の手段は、かつての趣味――“造形”だった
人間だった頃の自分を繋ぎ止めるように、理想と妄執と性癖を詰め込んで等身大の美少女フィギュアを作り続けた末、いつの間にか意識はその器へ移っていた。
これは、意図せず“美少女の泉の精霊”になってしまった俺が、言葉の通じないまま誤解とすれ違いを積み上げ、気づけば世間から“泉の女神”として崇められていく物語。
(挿絵あり回→★)