時は平安。
魑魅魍魎や妖が跋扈する時代。国は対妖の術者で討伐部隊を結成し、連夜、民の暮らしを守っていた。
満月の夜。美しいひとりの女が術師の前に降り立つ。その額には黒曜石のような一本の角。
「3万の鬼をすべる鬼神」であると告げ、術者の国に居を構えると言い500年の時が経つ。
為すすべなく受け入れるしかない国と、鬼神の国は共存できるのか。
鬼神とは何か。長の目的とはなにか。
次々に出てくる難題に立ち向かいながら民達を護る鬼の長は何を背負って生きていくのか。
悲しい過去を持った鬼の長は幸せをつかめるのか。
すこしずつ明かされる、鬼神たちの過去には、それぞれに物語があった。