魔物の洞窟と言われる三つの穴から現われた魔族の攻撃を受けた人間界。
長い年月をかけて地上の魔物を駆逐し、魔界に繋がるというその洞窟に突入した人間たち。
そこで大活躍するチームのリーダーで勇者と呼ばれるアーベル。
だが、魔王配下のひとりデモクリトスを倒して手に入れた秘宝メヘレトが彼の運命を変える。
その秘宝は一度だけだが、相手の能力を奪い、自分の能力とできるというもの。
そして、それを使ったのは幼馴染でもあったセルシウス、カッシーニ、ダレストという彼の三人の仲間たち。
そして、その対象が彼らのリーダーであるアーベル。
剣技、魔法。
そのすべてでこの世界最高ランクの能力を持つアーベルだけに人々の人気と名声が集まっていたことに嫉妬していた三人はその秘宝を使い、第二剣士のカッシーニは剣技、同じく魔術師ダレストは魔法能力を奪う。
そして、もうひとりの仲間で斥候役を務めていたセルシウスは能力の代わりにアーベルが管理していたパーティの財貨のすべてを奪ったうえ、アーベルをパーティから追い出す。
いや、洞窟内に放りだす。
こうして、能力のすべてだけではなく、手持ちの財貨まで失い一文無しで捨てられたか見えたアーベルだったが、彼にはまだもうひとつの能力である知略、いや謀略術が残されていた。
そこから始まるアーベルの復活劇。