「おい無能!
今、世界で一番流行ってる『あの神配信者』とアポ取ってこい。無理ならクビな」
ブラック企業に勤める俺は、毎日が地獄の中にいた。
手柄は全て上司に奪われ、ミスは全て俺の責任。
元カノには「将来性がない」と浮気された挙句に振られ、社内全員からゴミ扱いされる日々。
ボロボロになって家に帰れば、今度は実の妹が待っている。
「おかえり社畜。私の配信の邪魔だから息しないでくれる?
あと今月の貢ぎ金まだ?」
外面だけは良い人気インフルエンサーの妹に、汚物のように扱われる毎日。
俺は、誰からも見下される底辺社畜だ。
――だが、奴らは知らない。
その『神配信者』の正体が、この俺だということを。
会社は経営難の起死回生を狙い、何も知らずに俺(神配信者)へのコラボを熱望している。
あぁ、いいよ。そんなに会いたいなら会わせてやる。
最高の舞台を用意して、お前らの悪事を全世界に晒し上げてやるからな。
これは、正体を隠していた最強の配信者が、自分を虐げてきた元カノやパワハラ上司をついでに社会的に抹殺し、どん底へ叩き落とす逆転劇。
そして、俺の正体に気づいた妹が「お兄ちゃんが神様だったの!?」と泣きついてくるが、もう遅い。
「何でもします!
お兄様のお役に立ちたいの!」
「へえ、何でも?
じゃあ――今日から俺の『奴隷』として、死ぬまで尽くしてもらうか」