アズライト王国第一王女ルナリア・メル・アズライトは14歳のとき、隣国の第一王子ルヴィウス・ヴァン・ルーセントと婚約する。
しかし15歳になったある日、彼女を暗殺しようと目論む暗殺者により怪我を負わされてしまった。大事には至らなかったが、目が覚めた時―――…それこそがルナリアには大事件だった。もう暗殺とかどうでもいい!ってかここどこ!?うそ、ルナリアって…!と、うっかり“前世の記憶”を思い出してしまった私。
この場所が、前世で自分が書いた物語の世界に酷似していて、自分……ルナリアが物語の悪役王女で、決してルヴィウスと結ばれることはないと知る。というか絶望しかない。
暫くして、ルナリアのもとに届いた一通の手紙で、予想通り婚約破棄が通告される。更には平民出身の自分と同い年の娘がルヴィウスの婚約者候補になったことを聞く。お相手の名前はアンジュ・ラピスラズリ。…やっぱり!ヒロインだ。
それに激怒したのは、父であり、国王陛下のウォーレス・メル・アズライト。彼のありがた迷惑な計らいで話は進み、なんとルナリアの新しい婚約者候補にルヴィウス以外の王子―――ブライアン、オリヴィエ、レナードの三人が挙げられた。無駄な逆ハーより、いのちだいじに的な権限ないのっ!?
……乙女向け作品「Lucent
Kingdom〜王子様に恋して〜」の物語はここから始まる。