前世はゲーム開発のプログラマー
転生先は、剣と魔法のファンタジー世界だった…
だが、生後三ヶ月の赤ん坊だった彼は、
この世界の致命的な秘密に気づいてしまう。
「この魔法……スパゲッティコードだ」
魔法は、才能や祈りではなく、
論理的な構造(コード)で動いていた。
術式の制御点、マナ効率、確率操作。
それらは全て、前世の知識で『最適化』できるものだった。
六歳。冒険者ギルドの依頼で遭遇した密猟者との戦い。
恐怖と、家族を守りたいという焦燥の中、
彼は禁断の一手を打つ。
敵の魔法術式への直接干渉――『リアルタイム・デバッグ』。
その瞬間、世界を管理する『システム』が異常を検知した。
『個体ID-7829:権限外の干渉を確認』
『戦闘能力:実証済み』
『観察継続、保護検討』
魔法を解析し、世界の仕組みに触れてしまった少年を、
世界OSと、それを監視する存在たちは静かに観測し始める。
これは、異世界のバグを修正しようとしたプログラマーが、
家族を守りながら、世界の真実に迫る危うい記録。
――守りたいものがある。
だから、世界の仕様を理解する。