「私は不貞などしておりません」
艶やかな黒髪と血のように赤い瞳の令嬢は、そう言って自害した。
自らの従者に己の首を斬らせたのである。
しかし、不貞の罪は公爵令嬢による冤罪だ。
自害した令嬢は、ヒトゥーヴァと呼ばれる東の隣国の民であり、公爵令嬢が愛する辺境伯令息の婚約者だ。
公爵令嬢は嫉妬に狂って冤罪を着せたが、まさか自害するとは思っていなかった。
「な、何故?どうしてこうなったの?私はただ、ベルナール様を手に入れたいだけだったのに」
公爵令嬢は呆然と呟き、破滅していくのだった。
前半は加害者である公爵令嬢、後半は別人物視点になります。
ざまぁ、恋愛、残酷な描写などがあります。お楽しみください。
加害者たちにとってはバッドエンド。それ以外にとってはハッピーエンドです。
他サイトにも掲載予定です。