……ここは……うち?
リアは、ぼんやりと目を開けた。
見慣れた自室の、高い天井が目に入る。
……あれ?何か変だ。……そう、私は出かけていたんだ、国境まで。……と、いう夢を見ていたのか?……いや、違う、ペイジまで視察に行っていた筈だ。
リアは天井を凝視しながら、自身の記憶を辿った。
……せめて、分隊を連れて行けと言われていたのだが、振り切って単独で出向いたんだ。ペイジでケールと合流して、彼に案内を頼んで……。そうだ!橋を渡っていたんだ、ランウェル橋を。それから……?
……「ランウェル橋だって!?」
……な、なんだ!?
……「なんだ、なんだ!?ここはどこだ!?」
…………まずいかも……頭の中で声がする。どこか打ったか?確かに後頭部がズキズキする……。
……「おい!答えろ!ここはどこなんだ!?」
セイントレア国の王女リアは、ちょっと変わった王女だった。
料理、裁縫、お茶会、女子会――彼女の好みでないものをやらせようとすると嫌がりむずかり、剣、馬、喧嘩、決闘ごっこを繰り返した結果――想像通りの姫となった。
今となっては、リアの使命は戦うこと。
その日も、危ないと言われているランウェル橋付近を視察していたのだが――?