人間ばっかりずるい!狼だって転生する時代です?
北欧神話に登場する狼、フェンリル(Fenrir)の一生を綴った物語。
フェンリルは産まれて間もないはじめこそ普通の狼として扱われていたが、やがてその怪物的成長と、破滅をもたらす予言が故に、神々によって拘束されてしまう。
世界が終わる最後の日、己を縛る鎖を喰いちぎった彼は復讐を果たすべく、望まれた狼として人々を喰い殺すが、結局は神によって粛清される運命にあるのだった…。
そんな悲しい物語を、少しでも彼にとって幸せなものとなるよう新訳。
辛く苦しい話ですが、彼が最後に生きるのは優しい世界。
主役は狼、彼がかっこよく描写できたならばそれで良い。
とにかく狼が好きで狼のことしか考えられないと言う方、人外モノに興味がある方、鬱展開でも優しく情がある話に触れたい方、ぜひ読んでみてください!