――あの頃の私を異世界に放り込んだらどうなるかな?
これは膨大な知識を持つ魔女となってしまった少女の、自身のあり方を巡る旅の物語。
世界のあらゆる知識と記憶が眠る『智慧の館』。ある日突然、黒髪紫目の少女ソフィアとして異世界に落とされた活字中毒の主人公は、そこにアクセスできる特別な才能をカノカミと名乗る神に授かった。
地球とは全く異なる理の世界、流石の彼女も四苦八苦、と思いきやサクッと順応。『智慧の館』から得た知識を駆使して修行し、老いず、理にすら干渉する「不老の魔女」になってしまう。
そして家族でお目付役の精霊猫、アストと共に放浪の旅へ出る。
「本はどこ!? チョコは!? お酒は!?」
「ソフィア、その辺が絡むとちょっとおバカになるのは何なの? あと一応強くなるのも目的でしょ?」
「アスト、気にしたら負け。でもカノカミはいつかしばく」
目指すは一人と一匹で暮らせる安息の地。そして、神の鳩尾。
一人と一匹の旅は、まだまだ続く。