──彼女は誰にも渡さない。
物心つく以前よりルージュという名の女吸血鬼に囲われていた少女は、魔物を専門とする狩人の女性ペリドットに保護され、カッライスと名付けられた。
ペリドットのもとで人間らしく生きる術を学ぶことになったカッライスは、同じくペリドットに保護されていた人狼の少女アンバーと絆を結んでいく。
アンバーと共に成長する中で、魔物と人間の種の違いを学びつつも、カッライスは魔物に対抗する術を身に着けていく。
やがて成長し、対魔物用武器の所有資格を持つ狩人となったカッライスは、自分の育ての母でもある吸血鬼のルージュをひたすら追いかけ始めた。
彼女の命が他の狩人たちに奪われないために。
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