伯爵令嬢シシィ・ヴァルモンは、幸せな結婚に憧れていた。
眉目秀麗で有能と名高い近衛隊長アーサーの婚約者。
ただしそれは、恋愛感情のない「体裁のための婚約」だった。
互いに干渉せず、踏み込まず。
それが暗黙の了解だったはずなのに、距離を置いた途端、なぜか彼の態度が変わり始める。
一方で、王宮の晩餐会をきっかけに
第三王子ヘンリク殿下から本気の執着を向けられるシシィ。
赤い薔薇と恋文。
二人きりのお茶会。
情熱的に迫る王子。
そして――
婚約者が選択肢として扱われたことに気づいた近衛隊長は、静かに、しかし確実に囲い込みを開始する。
愛のないはずだった婚約は、やがて執着と溺愛に形を変えていく。
過保護すぎる近衛隊長と、遠慮のない欲まみれ王子の求愛に挟まれながら、シシィが最後に選ぶのは――。
そんなラブコメ