死にかけていた主人公の宮野は、偶然“異世界へのゲート”を発見する。
「万能スキル！
チート能力！
第２の人生は異世界で煩悩まみれライフじゃああ！！」
そんなノリでゲートに突っ込んだ瞬間に頭を強打。
気が付いた時には、前世の記憶はスッカラカン。
肝心の女神の説明も頭部への衝撃で意識がハッキリしないまま、魂は新世界に放り込まれていた。
星の名は「イクリス」。
女神の祝福を受けし者たちが「聖印（せいいん）」を持ち、生まれながらに「才覚」と「属性」を与えられる世界。
転生先ではカナリアとして生をうけた宮野。この世界は魔法は存在するものの、ステータスウィンドやシステムガイドが無い！？
攻撃力や防御力等の数値化も一切存在しない完全没入型の異世界転生だった。
そんな中一緒に生まれた双子の弟ノア。
彼は全属性を操る神剣使いの正真正銘の勇者様。
一方の私は、魔法すら使えない“無属性”のハズレ姉……だったはずが。
なぜか私に与えられたのは、この世界に存在しない最凶の《禁忌剣術》。
「……記憶もないのに、いきなり世界救えって、本気！？」
忘れた記憶。選ばれなかった運命。
それでも私は、この剣と共に――弟と共に、運命を切り拓くため戦い続ける。
迫る魔大陸の脅威、目覚める古の災厄。忘れていた過去、世界の秘密
そして転生者宮野にこの力が与えられた真意とは。
――これは、何も持たない少女が、最も大切なものを守るため、
命を燃やして新世界を謳歌する、異世界英雄譚。