「ヒーロー見参!」
ヒーローが好きだった。
子供の頃からずっと。
だから転生して力を手に入れた厨二の俺は、
憧れていたヒーローの真似をしてみた。
――色々やったけど、所詮は全部、ただのヒーローごっこ。
お面をつけて、マントつけて、棒切れ持って……
ぶっちゃけ、害虫や害獣を駆除して、名乗りをあげて、カッコつけただけ。
……なのに、
「尊き光よ! 命の王よ! あなた様は、絶望の底に沈んでいた私を救ってくださった。世界中から忌み嫌われた私に、あなた様だけが、手を差しのべてくれた。心から、お慕い申し上げております」
気が付けば、カルト教祖になっていた。
俺の活躍を描いた聖典が全世界累計8兆部の大ベストセラーで、義務教育の教材に?
数字ボケのギャグとかじゃなくて、ガチで?
しかも読んでみれば、
「え、俺の物語……美化されすぎ……こんなこと、言ってないんですけど……きもっ」
ノリで口にしたヒーローっぽい言葉だけ鵜呑みにされて、
本心の言葉は『謙虚』の一言で切り捨てられる。
ついには、
「あなた様を崇めない者を処分する法律を定めようと思います」
「……えぐいてー」