※本作の英語版は、作者本人のRoyal
Roadアカウント「Qifeng」にも掲載予定です。
https://www.royalroad.com/profile/898129/fictions
二十七歳の王宮毒見役リディア・フェルナーは、婚約者レオンの愛人セレスティーヌの毒見まで押しつけられる都合のいい女だった。ある夜会で毒入りの杯が見つかると、レオンは迷わずリディアに責任を押しつけ、婚約破棄まで言い渡す。王宮を去った彼女を拾ったのは、三十二歳の辺境伯エイドリアン・ヴァルト。港町ゼファールの伯爵家では、食事への毒混入と不審な密輸が続いていた。毒見役として鍛えた舌と観察眼で食卓を守り、厨房と港の腐敗を洗い出していくうちに、無愛想だったエイドリアンは毎晩リディアと同じ食卓につくようになる。やがて事件の黒幕が王都とつながっていると知ったリディアは決める。もう誰かの盾にはならない。役目を終えるのは、私ではなく私を使い潰してきた人たちだと。