王宮翻訳官の伯爵令嬢リディアは、婚約者である第二王子からいつも「聖女様のためだ」と仕事も約束も後回しにされていた。古代語契約を読めるのは王国で彼女だけ。だが王子はその価値を知らず、聖女の機嫌取りのためにリディアを便利な通訳扱いする。ある夜、彼女はついに辞表と婚約解消届を提出した。翌朝、王国中の契約魔法が停止し、誰も条文を読めなくなる。慌てる王子、沈黙する聖女、そしてリディアの才能を正しく評価していた隣国公爵。これは、使い潰されかけた専門職令嬢が、自分の仕事と人生を取り戻す物語。
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