「残念ですが、あなたは死んでしまいました」
テンマ・タクミ(享年18)の人生は不運に見舞われていた。何をやっても裏目になるのが当たり前。不運に見舞われるのが分かっていたから大学受験は念入りに準備して挑み、そして第一志望に合格した。「俺の人生まだまだ捨てたもんじゃない。いや、むしろ追い風が来ている」。そう思った矢先に入学式に向かう途中で信号無視のトラックに轢かれて無惨に死んだ。
しかし、その不運は神様の手違いだったと明かされる。
「なのでこれは謝罪の菓子折り転生みたいなもんですよ」
そうして『異世界人』という特典とともに異世界に降り立つ。そこは剣と魔法のファンタジーな世界だった。今回は不運の無い人生、テンマは異世界での一期一会を大切に過ごしていくのであった。