「誰だテメェ、頭の中でギャーギャー喚きやがって!」
「ひぃぃぃっ!?
なにかヤバい悪霊に取り憑かれましたぁぁ!」
かつて帝国軍を巻き込み、壮絶な死を遂げた最凶の大悪党・バルバロッサ。
地獄の釜茹でを覚悟した彼が目を覚ましたのは――平和を愛する辺境の心優しい男爵令嬢、エルマ(14歳)の『脳内』だった。
極悪非道な大悪党と、温室育ちで虫も殺せない泣き虫少女。
絶対に交わるはずのなかった二人は、一つの身体を共有する最悪の『共生生活』を余儀なくされる。
甘い汁を吸おうと群がる悪徳商人や、理不尽な要求を突きつける周辺貴族たち。
辺境に迫る危機に対し、バルバロッサは隙あらば身体の主導権を奪い、敵を徹底的に『排除』しようと嗤う。
「そら、いますぐいくぞヤリにいくぞ!」
「いやです!!いやです!!」
善良で無垢なエルマは、必死にそれを食い止めようと涙目で大抵抗!
……しかし、理不尽極まりないこの世界は、温室育ちの令嬢が綺麗なままで生きられるほど甘くはない。
迫り来る容赦のない悪意と絶望に対し、心優しきポンコツ令嬢は、脳内に棲みついた最凶の「悪鬼」の力とどう向き合っていくのか?
これは、世界がかつてない【綺麗で無駄のない悪】を目撃する、極上のピカレスク・ファンタジー!
「……ってな。吐き気がするような甘い夢だぜ」