侯爵令嬢のリリアンナは、貴族の令息・令嬢が通うことを義務付けられている学園に入学した直後から、同じ学年でクラスの違うアンナから、何故か執拗に絡まれている。
まるでリリアンナがアンナに対して悪質な嫌がらせをしているかのような言動を取られ続けているのだ。
当然そのようなことは何一つしたことがないリリアンナは不気味に思いつつも、自身が特に手を打つことはなく学園生活を送っていた。
そして、卒業まで残り一ヶ月となった頃には、リリアンナと学園で懇意にしたことがある男子生徒達は、その殆どが、リリアンナではなくアンナと親し気に言葉を交わすようになっていたのであった--。
◇カクヨムに先行掲載しています。