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取得日時> 2025-12-24 00:10:07
転生王女パトリシアは今世こそぐうたらしたい。
前世は無能上司の尻拭いに奔走し過労死した。死に際に「来世ではぐうたらしたい」と思い残せばペリドラン王国の第一王女、パトリシアに転生した。ーー大地豊穣の神ペリドラン・ペトリフィスの加護を持つ、神の愛子として。
だが、喜んだのも束の間。今度は王の尻拭いに奔走する。
「お姉様ごめんなさい、すべてわたくしが悪いのです」
執務に追われていると、妹に婚約者を寝取られた。
おまけに妹の代わりに帝国に嫁ぐ羽目になる。周囲から同情されるも、パトリシアは内心大喜びだった。
(やったわ! これで仕事をしなくて済む!!)
しかも帝国の皇帝は立派な後宮を作り100人以上の女性を囲っているという。きっと形だけの〝側室〟であるパトリシアの役目はほとんどない。
(ふかふかのベッド、美味しいおやつ、これでやっとぐうたらできるわ!)
帝国にはどんな美味しいものがあるだろう。わくわくと夢を見ながら、子ウサギに変身した〝ぺぺ様〟ことペリドラン・ペトリフィスと共に帝国に嫁ぐ。
しかし、謁見後、案内された先は後宮でなく、なぜかボロ倉庫。カビ臭く埃っぽい。さらに翌日の結婚式はすっぽかされ、初夜もなし。
申し訳程度の藁の上に座り、パトリシアは決意する。
「ふかふかベッドと美味しいおやつを確保して、今世こそ気ままにぐうたらしてやる」と。
とりあえず空腹を凌ぐため、身分を隠し、厨房の下働きとして働きはじめたが……。
「皇帝陛下が崩御された。犯人はペリドラン王国のパトリシア王女らしい」
さらに、第一皇子、第二皇子の訃報が続く。城内が犯人探しにピリピリしている中、パトリシアはせっせか芋を剥いていた。だがそんな平穏な日々も終わりを告げる。職場にやってきた第三皇子ルディウス・ヴィーズリンに「真犯人を捕まえるために協力しろ」と迫られてしまう。
ぐうたらしたい転生王女のなかなかに忙しない未亡人生活が今始まる。
※恋愛への発展に時間がかかります。ご了承ください。

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