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取得日時> 2026-07-14 07:53:03
幽閉されて育った王女は隣国へ嫁ぐ〜氷のように冷たい皇弟はどうやら思ったよりも怖くはないようです〜
木々に囲まれた小さな離宮。そこは美しく無垢な箱庭。幼い頃から育ててくれたばあや、いなくなったばあやの代わりに来た侍女、たまに来る父と兄。それだけがラフィーナの世界だった。
あの日までは。
「ドラウゼン王国は我がレガルディア帝国との戦争に負けた。王女殿下には帝国へ嫁いでいただく」
突如として現れた、ラフィーナと同じ銀色の髪を持つ彼は平坦な声でそう言った。訳が分からないまま広がったラフィーナの世界。それは苦しく、辛く、痛みを伴う世界で、婚約者である皇弟のネストルは短気で荒々しく、氷のように冷たかった。
しかしラフィーナは気が付く。この世界で異質なのは自分であること。父や兄によって制限されていた世界はあまりにも狭く、自分が何も知らないこと。自らの心すらも分からないこと。
「俺はお前の意思を問うている」
ネストルの言葉。厳しい言葉。真っ直ぐな言葉。怖かった。会いたくなかった。だがラフィーナは徐々に怒りの裏側にあるネストルの優しさに気が付く。
ネストルはラフィーナを拒まない。いつだってラフィーナの為だけに言葉をくれる。ネストルだけが自分の為に怒ってくれる。それは冷たくても確かに体温があり、厳しくても確かな優しさの言葉で。
自らを縛る父の呪縛。縛られていたことにすら気が付いていなかったラフィーナは、ネストルと共に過ごし、自らの心を知り、ついに広い世界へと旅立つ。

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