実は学園最強の男が、普段は本当の実力を隠して平凡な学生を演じている──。
……そんな妄想をしながら、日々の学園生活を送る男がいた。
その男には、紛れもなくC級魔術学生レベルの実力しかない。
最強の力は、男の妄想の中にしか存在しない。
しかしその男は、妄想の中の力が現実のものであるかのような行動を繰り返す。
弱い者をイジめる格上の学生達の前に立ちはだかり、明らかに勝てるはずのない悪党の前に立ちはだかる。
危機的な状況の中で、「妄想の世界の自分」のように立ち振る舞う。
そして──。
「終焉の黒殲龍、か……。──お手並み拝見と行こうじゃないか」
そのイカれた男は、世界最強のドラゴンの前にさえ立ちはだかる……。
これは、一人のトチ狂ったC級魔術学生の物語。
※オーバーラップ文庫にて出版予定