200年ぶりに誕生した聖女――
だがその力のほとんどを失い、王子から婚約解消されてしまう。
2度目の婚約、しかし命までも狙われ、彼女はすべてを失った。
そんな彼女を助けたのは、侯爵家の“使用人”。
正体不明の彼と共に追っ手から逃れ、辿り着いたのは隣の帝国。
だがその男の正体は、帝国の皇族だった。
彼女を探し迎えに来たという彼の瞳に、偽りはない。
「君の幸せが第一だ……」
彼の強引な愛に翻弄されつつも、彼女は少しずつ前を向く。
実母の不審な死、奪われた聖女の力、王家の腐敗……
すべてが繋がったとき、彼女は「逃げること」をやめた。
――最後は、まとめて成敗いたします。