「泥だらけの靴で俺の粘膜(床)を踏むなよ、くすぐったいだろ」
「黙りなさいこの欠陥住宅!
私が死ぬ場所くらい、もっと清潔になさい!」
身に覚えのない罪で断罪され、王都を追われた元公爵令嬢・ベアトリス。
全てを失い、最果ての荒野で「死に場所」として選んだのは、今にも崩れそうな薄暗い洞窟だった。
しかし、そこはただの洞窟ではなかった。数千年の間、誰にも攻略されず(というか無視され)、ただひたすらに惰眠を貪っていた自我を持つダンジョン――通称「ダンくん」だったのだ!
死ぬつもりだったベアトリスだが、あまりの汚さとダンジョンの無気力さにブチ切れ、公爵家仕込みの完璧主義が爆発。
「今日からここが私の家よ!
最高級の『おもてなし』ができる迷宮にリフォームしてやるわ!」
ぐうたらな不動産(ダンジョン)と契約し、体育会系の社畜スケルトンを従え、彼女は最強のダンジョンマスターへと成り上がる。
追手の騎士団?
勇者パーティー?
――悪いけれど、ここは貴方たちの墓場じゃないわ。私の「優雅な生活費」の徴収所よ。
「さあ、お帰りください。チェックアウトのお時間ですわ!」